m-memo

主に自分のための、映画メモ。

ゾンゲリアあらすじ



ゾンゲリア

海沿いの静かな町ポッターズ・ブラフ。
休暇で訪れている青年が浜辺で写真を撮影しており、地元の女性が話し掛ける。彼はセントルイスからやって来たようだ。本名ではなく、互いの好みの名前「フレディ」「リサ」と呼び合う2人。
[フレディ]が[リサ]を撮影していると、彼女は自ら胸をはだけた。「私が欲しい?」
青年が「ここで?」と身を乗り出すと、何処から現れたのか町民らしき男女に取り囲まれた。20人は居るだろうか。殴られ拘束され、網で搦めとられて身動きが出来なくなる。薄ら笑いを浮かべて[フレディ]にカメラを向ける町民達。「笑え」と言いシャッターを押す者・録画を始める者…幾つものフラッシュが光る。中には4つ発光器が付いた特徴的なカメラもある。
やがて[フレディ]の体にオイルが浴びせられ、火が放たれた。静かな浜辺に絶叫が響く。

夜になり、『ポッタース・ブラフの新しい人生へようこそ』と書かれた看板の傍で横転している車両が発見される。大きな事故だったようで、車両は燃え盛り運転手は焼け焦げていた。しかしその車は[フレディ]の物で、事故に見せ掛けるために偽装されているのだ。
そんな事は知らない保安官のダンが現場で待っていると、検視官兼葬儀屋のW・G・ドッブスがやって来る。遠くからでも聞こえるような音量でカーラジオを流してご機嫌だ。
ドッブスが調べようとすると、[死体]が叫び出した。まだ生きていたのだ。

事故で一命を取り留めた男は身元不明だった。分かっているのは、町の人間ではないと言う事だけ。今は昏睡状態でいつ意識を取り戻すのかも分からない。
ダンがダイナーで、顔馴染みのハリーやハーマン達とその話をしていると、ウェイトレスのミッジが怯えた顔をする。しかし彼女は[フレディ]を火炙りにした一味の1人だ。

そしてその晩には波止場で殺人が起きた。同じグループにより、船で町を渡り歩く漁師が銛で切り裂かれて殺されたのだ。
光るフラッシュ、4つの発光器。多くの男達・リサやミッジに加えて、若い青年の姿もある。

翌日、ダンはドッブスを訪ねる。
ダンを案内して来た助手ジミーにドッブスは「実は保安官は[珍しい草]を探しに来たんだろう。君が町で1番稼いでるらしいじゃないか。死体安置所に隠している事は言わないから安心したまえ」等と軽口を叩く。その冗談に青くなるジミー。麻薬で捕まった事があるためだが、ドッブスは気にする様子もない。
ジミーにとっても麻薬以上に隠すべき事がある筈だった。彼は昨晩、漁師の殺害現場で写真を撮っていた青年なのだ。
しかしダンは、漁師の殺人そのものの事さえまだ知らない。

仕事中にも音楽を掛けているドッブス。ダンの存在を忘れたかのように、横たわる音楽教師[コリンズ夫人]の死体に夢中になっている。失われていた目玉は大鋸屑・義歯はアルミの櫛を曲げて作り、頭蓋骨の正面は後部の骨で補ったと言うその[芸術品]を前に誇らし気な様子だ。「私は[芸術家]だ」と熱弁を振るう。
ドッブスが一頻り話し終えると、漸く本来の用件に取り掛かる事が出来る。ダンはドッブスに専門家としての意見を聞きに来たのだ。犯罪学の学士で、都会での仕事を断って故郷のために働いているダンは、車の事故に不自然さを感じていた。被害者が何処か別の場所で既に燃やされていた可能性はないのか。しかしドッブスは「何の根拠もない」と取り付く島もない。
そこへ保安官事務所のベティから電話が入る。ボート置き場で死体が発見されたのだ。ドッブスにも急ぐようにと促して現場へ向かう。死体を確認すると、漁師は明らかに殺人だ。車も事故ではないと確信する。

焼け爛れていた男の身元を探ろうと、町で唯一のホテルを訪ねる。
経営者のベンに「最近、金を払わずに帰った客が居ないか」と聞くと「昨日来て2日泊まると言った男が居たが、それきり彼の姿も車も見ていない」との答えだ。最近では宿帳を書かせていないために名前は分からない。
荷物は残されているのでベンと共に部屋を見てみるが、写真の資料が出てくるばかりだ。するとふいに「君の奥さんに訊け」と言い出すベン。「メイドのエドナ・ジョーが言っていたんだ。君の奥さんが昨日、彼に車で会いに来たと」

帰宅すると、妻ジャネットがキスを強請る。ダンの様子がおかしい事に気付き問い質すジャネット。ホテルでの件を尋ねると「嫉妬してくれたの?」と嬉しそうな顔をする。彼女の話では、男の名はジョージ・ルモイン。ジャネットは教師をしており、学校の教材として写真機材を購入したのだと言う。
全身を焼かれたのがそのルモインだと聞かされて怯えるジャネット。「知っている人だったなんて…怖いわ。抱き締めて、ダン」
しかし翌日、ガソリンスタンドで顔を合わせた校長のハスケルに写真機材の件を尋ねてみるが、彼は「誰からも写真機材など買っていないぞ」と言う。

そんな中、ルモインの意識が回復したとの報告が入る。
病院へ駆け付けると[フレディ]ことルモインはほぼ全身が包帯に巻かれている。左目と口が僅かに覗いているだけだ。
「少しでも良いから話がしたい」「容態は安定はしているが、とても話せる状態ではない。話せたとしても話を理解するのは困難かもしれない…彼には唇がないんだ。右目は失明だ」
ダンと医師が待合ホールで話をしていると、看護士がルモインの病室へ入って行く。しかしそれは医師から投薬の指示を受けていた看護士ではなく、ナース服を着込んだ[リサ]だった。「一時は危険だったけどもう大丈夫よ。お薬をあげるわ」
動けないが全身で怯える[フレディ]に話し掛ける[リサ]。彼女が立ち去ると、院内にベルの音が響き渡った。それは患者が危険な状態に陥ると鳴る仕組みになっている。医師とダンがルモインの部屋へ駆け付けると、注射器を左目に突き刺されたルモインが事切れていた。

密閉された棺桶に入れられて埋葬されるルモイン。墓碑には「ジョージ・ルモイン/行商人/30歳(推定)」と記された。
事件から1週間が経過したが、ジョージ・ルモインの身元は不明だ。嫌味を言うドッブスにダンがキレる。「切手みたいに小さな町で殺人事件が2件だ。…俺にはもう構わないでくれ」と吐き捨てる。

自宅に戻っても事件の事を気に病んでいるダン。ジャネットは対照的に忙しく動き回っている。会議で帰宅が遅く、更にこれからPTAの会合があると言う。
彼女はダンに、[生徒の力作]だと言う映写用のフィルムをアーニーの店に出して欲しいと頼む。新しい授業計画で、話術の教育の手段にするものだと言う。
「あなたはきっと犯人を捕まえるわ」と言いダンにキスすると、ジャネットは慌ただしく出掛けて行った。

その夜、シービュー・ロッジへ向かう旅行者がポッターズ・ブラフを通り掛る。ロン・リンダ・幼い息子ジャミーの3人家族だ。霧の深い晩で道に迷った親子は、ダイナーで道を尋ねる。「それなら12号線を行けば良いわ」と教えるミッジ。
ジャミーお目当てのアイスクリームは置いていないが、ガソリンスタンドの場所を聞くと丁度店員がその場で寛いでいた。「フレディ、お客様よ」とミッジに声を掛けられて振り向いた男は[フレディ]こと埋葬された筈のルモインだ。
3人を見送るミッジとダイナーの客達。

一家が給油して走っていると、更に霧が濃くなってきた。
人影が車の前を横切りハンドルを切ると、木に衝突してしまう。ジャミーが頭をぶつけてしまいリンダは手当てをしたがるが、寂しい場所でこの時間帯だ。
困り果てていると、リンダが近くの民家で電灯が輝くのを見る。家に入ってみるが中には人影がない。埃や蜘蛛の巣で薄汚れており、何年も人が住んでいない様子だ。しかしリンダは光を見たと言って譲らず、ロンが外へ出ようと言っても聞き入れない。挙句に、地下室に居るのではないかと言い出した。ロンが地下を見に行くと、人影が家の周囲を取り囲み始める。
結局地下にも誰も居らず、ジャミ−の頭を冷やそうにも冷蔵庫の中に氷はない。諦めて帰ろうとした時、窓が破られた。次々と侵入してくる町民達。手にはそれぞれ刃物やハンマー等の武器を持っている。追い詰められながらもバルコニーから脱出する親子。
車で走り出そうとすると車内にも女が潜んでおり、ジャミーを奪われそうになる。女の髪を引っ掴むと、不自然にゴッソリと抜けてしまった。驚きながらも車外に突き落とすが、ボンネットにしがみつく女。普通ではない。必死に振り払うロン。

アーニーの店へ向かうダンの前を、猛然としたスピードで車が走り抜ける。逃げているロンの車だ。
何事かとその車に気を取られていると、男がふいに現れて、ダンはその男を轢いてしまう。慌てて車を降りると男がその場に倒れていて、バンパーには千切れた右腕がめり込んでいた。
切断されてもなお蠢くその腕を唖然として見ていると、倒れていた男が起き上がる。ダンを殴り倒し、自分の右腕を掴むと逃げ出した。男を追って近くの納屋まで行くが、結局見失ってしまう。

帰宅し、自分が保管している弾丸を探していると、抽き出しの奥から『魔術とブードゥ教のまじない』と言う本が出てくる。印の付けられた部分には「古代の伝説は、暴力による瀕死の人々から作り出された」と書かれている。柄の部分に細工を施された短剣も一緒だ。
何故こんな物を持っているのかとジャネットを問い詰めると、動ずる気配はなく授業用だと答える。「魔術の講義に使うのよ。子供は怖い事が大好きだから、退屈させないためなの」
逆に、フィルムを店に出さなかった事を咎められてしまう。接触事故のせいですっかり忘れていたのだ。ジャネットが「抽き出しに入っていたわよ」と言い、ダンの弾を投げて寄越す。

翌朝、アーニーの店へ映写用のフィルムを現像に出す。ルモインやあの本…ジャネットの最近の言動からして、このフィルムの中身も気掛かりだ。「出来上がったら、俺以外には渡すな」とアーニーに念を押す。

その後、ドッブスに電話をすると「ルモインは余所で焼かれて事故に見せ掛けられた可能性がある」と認める。では漁師は何故事故に見せ掛けられなかったのか?ドッブスにもそれは分からない。
それよりもドッブスは、市が漁師の復顔料を払うかどうかを気にしている。ダンは「欲張らずに棺桶を密閉して埋めろ」と言う。

電話の後、町の南海岸に居るハリーから連絡が入る。新型のフォードを海から引き上げたと言う。それはロン一家のものだ。状況からすると絶壁から落ちたらしい。中には遺体はなく、飛行機の玩具が残されていただけだった。

自分の車のバンパーから組織を採取して、「人間の皮膚かどうかを知りたい」と医師に依頼するダン。午後に持参する約束を取り付けると、そこへベンが駆け込んで来る。急き込んで「車の事故で燃えた男が、ガソリンスタンドで働いている」と捲し立てるベン。ダンが「確認しようにも、彼の顔を知らないんだ」と言うと「君の奥さんに聞くがいい」と言う。

ベンの言葉を受けて学校を訪ねる。
この日の授業では、丁度[ブードゥ]について教えている最中だった。黒板には『Voodoo and the Undead』と書かれている。「ブードゥは基本的には1つの宗教なの。魔術を使うには、信仰と改宗が絶対的に必要な条件よ。皆さんは深夜ショーで見たかもしれないわね…ご両親は見るなと言った筈だと思うけど。彼らは決してこんな風には歩き回らないわ」
そして[ゾンビ映画のゾンビ]の真似をして生徒を笑わせるジャネット。微笑み、窓の外からその様子を見守るダン。「さて…彼らは死んではいるけれど、見事に生きてる人間の真似が出来る。実証されてはいないけど、全面的に否定も出来ないの。中部ペルーのある種族には、そうした歩く死者が数多く混ざっています。彼らは支配者の意思で動くわ。山中を彷徨い歩いて未知の人間を殺し、支配者の元へ持ち帰る。皆さんは本当に恐ろしい部分を聞きたい?…支配者は生きている人々の魂を支配するため、彼らの心臓を切り取ってそれを保存し、隠すのよ」
その言葉を聞き、ダンから笑顔が消える。ガソリンスタンドで[死人]を確認しようとしている今の状況には似付かわし過ぎる。逆に教室の子供達は大騒ぎだ。その生徒の中にはジャミーも居た。

授業の終わったジャネットを車に乗せて、ガソリンスタンドへ向かう。ふと思い出し「ハスケル校長はルモインや機材の件を知らなかった」と言うと、「PTAが彼を驚かせるために買ったのよ」とジャネット。
スタンドに着いても、ジャネットは[フレッド]に無反応だ。ダンを見詰めてキスをしてくる。やはりベンの思い違いではないのか。

その頃、雨の中でヒッチハイクをしていた少女がトラックに乗る。
トラックの男が向かうのはポッターズ・ブラフ。船で暮らしていると言うその男は港へ立ち寄る。車を停めてグローブボックスを開け、カメラを取り出すと少女に「笑え」と言う。その男は波止場で死んだ漁師だった。
忽ち町民達が現れ、車から引き摺り降ろされる少女。雨は降り続いており、泥塗れになる。シャッターの音・4連式の発光器とフラッシュ。仲間の数は以前よりも増えている。リサ・フレディ・漁師…ハリーも居る。事態が呑み込めず泣き叫ぶ少女の顔に、大きな岩が振り下ろされる。

道端に転がる少女の体。またしてもこの[切手みたいに小さな町]で死体だ。苦々しい表情のダン。
その死体は勿論ドッブスの元へ運び込まれる。その顔は惨たらしい状態だが、ドッブスは「美しい、何と言う可憐さだ」と言う。「もう1度美しくしてやるぞ、今までよりもっと美しく…」
一旦骨だけになった少女の顔が徐々に復顔されていく。その出来栄えに満足し、額にキスをするドッブス。「さあ、平和に眠るのだ」
電気と、流していたレコードを消すとドアを閉めてドッブスは立ち去る。暗く静かになった部屋へ女が現れて少女の死体に触れると、その体が起き上がり、生前以上の美しさで微笑んだ。

医師に依頼していた皮膚の鑑識結果が出た。「他の証拠と混ぜなかったかね?」と訝る医師。3度調べてみたが、全て同じ結果が出たと言う。その肉片は死後3〜4ヶ月が経過している状態だった。
「轢き逃げは最近の事ではないな」と医師は断言する。しかしそうではない事は、ダンが1番よく分かっていた。
ダンの態度が気に掛かり、1人になった後も調査を続けていた医師。何かに気付いてダンに電話を入れるが彼は留守だった。電話を切ると、いつの間に入り込んだのか町民達に取り囲まれてしまう。検査用の酸の溶剤を鼻孔に注ぎ込まれて、顔が内部から焼け爛れていく医師。

ダンが出勤すると、警察事務所でドッブスが腰掛けている。死体泥棒の訴えに来たのだと言う。相次いで発見される死体に頭を痛めているのに、今度はその死体が消えたと言うのだ。
ドッブスの事務所へ行こうと言うと「葬儀屋が、愛する死者の遺体をなくしたなんて皆に知られたくない」と言う。そんな事を言っている場合ではないのに、と苛立つダン。
既に埋めた棺桶が掘り返されたのではなく、消えたのはヒッチハイカーの少女の遺体だった。助手ジミーが置き場に入れて忘れてしまったのかもしれない。狼狽えていたが幾らか落ち着きを取り戻したドップスは、結局そのまま帰ろうとする。
「見付かると良いが…殺人3件と女房だ。これ以上はたくさんだ」とダンが呟くと、ドッブスが振り返り「そうだ、ジャネットの様子がおかしい」と口を挟んだ。ダンは知らないが、ジャネットは年中ドッブスを訪ねていると言う。妻が魔術とブードゥに急に興味を持った事について、ドッブスの存在を疑うダン。しかしドッブスは「私は無関係だ。彼女が私を侮辱したのだよ。葬儀屋だと言うだけで、私が魔術を知っていると考えたのだ」と言う。
気を取り直して問い掛ける。「死人が生き返るなどとは信じないだろ?」「私の職業からみると、考えるだけでも不愉快な事だ。君だって、消えた死体が起き上がって歩き去ったのだとは信じないだろう」「…もう何も信じられなくなった」

そこへ、まだ出勤して来ない事務員のベティが電話を掛けてくる。彼女の遅刻についてはもう慣れていた。「テレックスを見た?」と聞いてくるベティ。ドッブスと話をしていたためにまだ卓上を見ていなかったが、セントルイスからルモインの件で連絡が入っていたのだ。
「ジョージ・ルモインの身元が判明。当方に優秀設備あり。死体を転送されたし」

外に出ると不思議と人の気配がない。車も走っていない。
訝りながらも通りを挟んで建つドッブスの葬儀屋に入る。先刻別れたばかりなのにドッブスの姿は見えない。
部屋に1人で居たジミーは、筆で腕に何かを塗り付けている。ダンを見ると袖を下ろして、慌てた様子で出て行った。残された瓶を見ると、ラベルに「葬儀屋用化粧料:青白色」と書かれている。

結局ドッブスは見付からないが、後で説明すれば良いだろう。墓守のサムにルモインの墓を掘り返すように指示をする。
その後再度ドッブスを訪ねてみるが、やはり不在だった。ダンが立ち去ると、遺体を入れる引出し棚が1つ開き、中からドッブスが現れる。

墓場に戻ったダンは、掘り出された密閉棺桶をこじ開ける。
軽過ぎるその棺桶の中には、案の定死体は入っていなかった。しかし空ではない。薄汚れて丸められたセーターが入っている。そしてそのセーターが包んでいるのは、抉り取られた心臓だった。

ダンは[フレディ]ことルモインが店から出てくるのを待ち構えて写真を撮る。撮られた本人は全く事情が分からず、目を白黒させているだけだ。
署に戻ると、マネキュアを塗っているベティを急かしてテレックスを送らせる。プロビデンス警察本部記録係宛に、[G・W・ドッブスについての逮捕歴及び前歴について]の照会だ。「男性・70歳前後・身長180cm・体重約65kg・現職業は葬儀場経営・現住所には1970年春頃より居住」
それが済んだら、セントルイスにルモインの写真を送るように指示を出す。行方不明の届けが出ているかどうかを確認するのだ。

連絡を待つ間に、アーニーの店へフィルムを受取りに行く。
ダンは気付かないが、アーニーの手はひび割れ、皮膚の下から赤い肉が覗いている。

アーニーの店を出ると路上で医師とぶつかった。何事もなかったかのような、元気な姿の医師。
「大丈夫か」と聞かれ「実は自信がありません」と答えるダン。「警察の仕事は大変だからな、用心しろ」と気遣ってくれる医師に、思い詰めて「人間を死後に生き返らせ、歩き回らせる方法はありますか」と問い掛ける。医師は「君は働き過ぎだ」と笑い飛ばすが、[轢き逃げ]の件を持ち出して、検査の前夜に自分の車で起きた事だと説明する。
しかし医師は「ノーマンが3ヶ月前に、君の車の調整中にグリルで怪我をしたんだ。その時に付着したんだろう」とダンを宥める。「死体が墓から消えたんです」と言い募るが、「それは[命が戻った]と言うのとは別だろう」と返されてしまう。

やがてテレックスで返信が入る。
「ドッブスは69年10月10日に失踪。主任病理学者としてプロビデンス市に勤務。記録によれば、ドッブスは市の死体安置所から、死体の許可されない使用をした。大陪審による有罪判決はなし。69年11月30日付で当地医師会より除名・追放される。当人はその後間もなく当地を去る」

その情報を聞き自宅へ戻る。ジャネットのフィルムが気に掛かるのだ。クロゼットの中から映写機を取り出す。*映写機の傍らには、4つの発光器が特徴的なカメラも置かれている。
フィルムを見てみると、映し出されているのはベッドの中の男女だ。やはり生徒の作品だとは思えない。抱き合いながら、やがて女に繰り返し背中を刺される男。リサや他の町民達が家を取り囲んでいる。ベッドの女が覆い被さっている男の体を押し退けると、そこに映し出されたのは微笑むジャネットの顔だった。
叫び、拳で自分の顔を覆うダン。
そして最後に映し出されたのは、満面の笑みを浮かべるドッブス。

ドッブスの元へと駆け込み「彼女に何をしたんだ」と詰め寄る。彼は「ジャネットは我が王冠の宝石だ」と言う。「我が最初の…我が生みの子よ」
「彼女は何処に居るんだ?」とダンが叫ぶとドッブスは映写機のスイッチを入れる。周囲の壁に映し出される、無数の殺人の光景。ルモインや漁師・ヒッチハイクの少女それぞれの最期。「彼らを元通りにする事が私の芸術だ」
ダンが「妻は何処だ」と繰り返すと、「ジャネットは、ハリス・クリークで車の中で溺死していた」と言う。
「お前はイカれてる」「負傷も膨張も彼女の美を隠せない」「彼女が死んでいたなんて」「死んでいるのだ、お前が轢いた男と同じに」「何故それを?」「ブラック・マジックだ。医学上の大成功だよ、私はその秘宝を墓へ持って行く。私は君が好きだった。贈り物にやろう。他の連中には命を戻してやったが、ジャネットには不安と性と愛を与えた。他の連中は私が手を加えねば1週間で終わるが、ジャネットは3週間、1ヶ月と生きる。他の連中は死ぬ。ジャネットは私の傑作なのだ」
叫び出すダン。
「何故こんな事を?」「人間は死ぬと病気にかからない、年も取らない。私が手を加えると実に健康になるのだ。埋める事など出来ない。彼らは生きている人間より美しい」
「この悪魔野郎め」とダンが銃口を向けても怯まないドッブス。「私を殺す気か?殺す事は出来ない、死なせるだけだ。引金を引くが良い、私の子供達の仲間入りを手伝え。…ダニエル、お前とのチェスを楽しむ、もう少し動機が必要かもしれない」

ドッブスがダンの背後を指し示し、振り返るとそこにジャネットが居た。「今日はどうだった?私は大変だったのよ。ハスケルが昼食10分前にロッカーの検査をして、全員が自分のロッカーの側に立つの。それだけで頭にくるわ。ねえ、夕食に何を食べたい?」
プログラムされたかのように、場にそぐわない言葉を紡ぎ出すジャネット。
ダンは「自分のした事を何故忘れてるんだ?」と問い掛ける。「死人は教えた事以外は忘れるゾンビなのだ」とドッブスが言う。
「君は生きている」とジャネットの頬に手を伸ばすと、背後からドッブスが「彼女は死んでいる、ゾンビなのだ」と言う。ダンの指には、彼女の皮膚が剥がれ落ちたものが付着する。思わず後退るダン。少し狼狽えて「夕食には好きな物を…自分で作るならね。でも私が作るわ。好きな物を選んでちょうだい」と言うジャネット。「彼女は死人だ」と再び言うドッブス。ダンは「お願いだ、死ね」と言うとジャネットに銃口を向ける。発砲するが、彼女は倒れない。まるで撃たれた事に気付かないかのように言葉を続ける。「ポークチョップもビーフもあるわ」
繰り返し撃つと彼女は驚き、自分の身体の銃創を見詰めて戸惑う、ドッブスの言葉の影響もあるのか、自分でそれを受け入れたのか「ダン、私は死んでいるのよ。私を埋めてちょうだい」と言い出した。最後には叫びながら後退り、姿が見えなくなる。「お願い、私を埋めて」

途方に暮れているとドッブスに肩を掴まれ、振り向いた勢いのままドッブスを撃つ。満足そうに崩れ落ちるドッブス。それを放心状態で見下ろすダン。
周囲の壁では映写機の映像が映し出され続けている。ベッドの上で男の体を押し退けるジャネットの笑顔に向かって、手にしていた拳銃を投げ付けた。

ダンは外へ駆け出してジャネットの姿を探す。
墓地ではルモインの墓石に×印が付けられて、替わりに[ジャネット]と粗雑に刻まれていた。そして墓を掘り返した穴の中にジャネットが横たわっている。「私を埋めて…お願いよ」
ジャネットが伸ばした手を握る。そして手で掬い上げては、少しずつ土を被せていく。最期に彼女は「愛してるわ、ダン」と言うと、自ら土を掻き寄せて土の中へと沈み込んだ。

一方、腹を撃たれたドッブスは力を振り絞って立ち上がり、音楽を流すと、自分の体の[修復]に取り掛かった。

ダンは、ジャネットの姿が見えなくなってもひたすらに土を被せ続けていた。やがて、疲れ果て泣き崩れるダンの肩を叩く者がいる。
「彼女に平和な祈りを、ダン」
「彼女に幸せを」
町の人々が次々に声を掛け、新しい主が埋まっている墓に花を手向けていく。ベティ・医師・ハリー・フレディ・ミッジ・リサ…一体何人居るのか分からないが、その顔や手はそれぞれひび割れてしまっている。
ジミーが「笑え」と言いカメラのシャッターを押す。そして町の人々がダンを押さえ込むかのように手を伸ばしてくる。
「俺に触るな」と叫び、駆け出すダン。

再びドッブスの元に戻ると、「もう1つ知っておく事があるぞ」とドッブスが言う。そして相変わらず壁に映し出されている殺人の光景の中、1つのフレームを指差した。
ジャネットが刺している男の背中…先程は見えなかったその男の顔。別の角度から捉えられたその映像には顔が映っている。それは、ダン自身の顔だった。

叫び、拳で自分の顔を覆うダン。見えないフリをしたくても、目を塞いでいるその指先に亀裂が入り、崩れている事に気付いてしまう。

ドッブスはいつもと変わらぬ調子で言った。
「ダン、私に[治療]をさせてくれ」




個人的には楽しめなかったこの作品。字幕が分かり難いのも一因かもしれません。ドッブスが勿体振った言い方をするせいもあってか、文意が掴み辛かったです。(終盤辺りはわざと食い違わせている感じですけど。)自分が見たのはJVD版なので、発売元が別ならまた違うかも。英語が分かれば1番良いんですけどね。

ドッブスの「69年10月10日に失踪」「69年11月30日付で医師会より除名・追放される」「その後間もなく当地を去る」てどう言う流れ?(10月10日のは一時的な雲隠れか何か?)
リサのは扮装かと思ったけど、終始ナース服だったので実際にナースなのかな。エンドロールによれば(フレディは「George Le Moyne/Freddie」となっていますが)リサの役名は「Girl on the Beach」でした。
冒頭に出てくるコリンズ夫人、睡眠中に死んだと言う割には目玉を大鋸屑で修復云々とか語られていたけど、どう言う死に方をしたのでしょうか。音楽教師とも言っていましたがジャネットとの会話には何も出なかったし、学校の先生と言う訳ではないのかな。

それにしてもリンダの言動が腹立たしいw



  1. 2009/11/22(日) 00:00:00|
  2. さ行

ゾンゲリア



ある小さな港町で次々に起こる奇怪で残忍な殺人事件。事件を担当する保安官が捜査を進めていくうち、町の検死官であり葬儀屋である男にたどり着くのだが…



あらすじはDVDジャケットより。

ゾンゲリアあらすじ詳細

ゾンビ+サンゲリア風の、如何にも紛らわしいタイトル。実際[ゾンビ]が出てくるだけに紛らわしさ倍増なのですが、所謂[ゾンビ映画で御馴染みのゾンビ]は出てきません。ブードゥの秘術により甦る死者が出てきます。
この紛らわしさもあって過去に自分が見た映画なのかどうか判然とせず、まずはあらすじを読んでみました。どうも見てないみたいだなあと思いレンタル。

ゾンゲリア [DVD]

冒頭はなかなかのインパクト。フレディの扱われ方が理不尽で結構キツいです。しかし程なく帰還するフレディ。
自分が読んだあらすじ(allcinema等)では「生き返った死人たちによって行われる奇怪な殺人事件」と言う記述がありました。お陰でフレディを殺したのは死者で、フレディもまた甦ったのだろうと言う事は分かる。で、そのつもりで見ていくと、彼らの行為は仲間を増やす事が目的のように見受けられます。
それにしても、何故あんなに凶暴な(効率的でないような)殺し方をするのか?
そこにも理由はあって、酷く損壊された死体(それを修復する事)が、彼らの[マスター]の願望だから。

上記あらすじに明記されているのでもう書いてしまいますが、この[マスター]とは「町の検死官であり葬儀屋である男」のドッブスです。
そのドッブスの望みで繰り広げられる殺人…そこまでは良いとして、彼らが一部の死体を晒しておく目的が分からない。数日間隠しておいて作業しても良いのに。その方が生前と死後の入れ替わりも問題がない筈。
フレディの件では、特に状況は変わっていないのに急に「余所で焼かれて事故に見せ掛けられた可能性がある」とドッブスが認めて、保安官ダンが「では(その後殺された)漁師は何故事故に見せ掛けられなかったのか?」と問い掛けると言う場面があります。そしてドッブスはその問いに答えない。後から見ると、この会話が実に無意味に思えるのですが…結局事故に見せ掛けた理由は何なのか?
ドッブスが自分の腕をひけらかしたいのかもしれないけど、それを見る機会があるのは主人公ダン程度で、そのダンも見ない内に密閉棺桶に入れた事にする訳だから、理由付けが薄い感じがします。実際ロン達一家や医師の死体は人目に触れていないし。
敢えて[ヒント]を与えているのだとしたら、そんな事をする理由がまた分からない。全くあらすじを読まずに見ていたら多少はこの違和感も軽減されていたのかもしれないですが。(因みに上記あらすじは鑑賞後に確認しましたが、ドッブスに関しては何も言われなくても怪し過ぎましたw ドッブスは一連の殺人とは無関係、と言うような描写もあるのですが、それに気付かないくらい。ドッブス以外は微塵も疑わしくないぞ。)

もう1つ分からないのが[ゾンビ]の設定。(ドッブスが「この秘術を墓まで持って行く」なんて予防線を張っていますけど。)
ゾンビに自我はあるようですが、どの程度の精度で操られているんでしょうかね。必要な時だけ支配下におくのか、全てが謂わばプログラム通りなのか。いずれにしても、何故*ダンだけが暴走状態なのか。(ダンの妻ジャネットの最期の行動も逸脱しているように思えるけど…あの場面は好き。そう言えば助手の大学生ジミーが自分を修復している場面があったけど、それは御主人様の楽しみを奪う行為にならないのかしら。)
これと言った描写はなかったように思うので、物語の途中ではなく冒頭からダンは死んでいたと考えるべきなのかな。ドッブスの方は終盤に死者として甦ったのか、死体用の引出し棚に入っていたところを見ると既に死んでいたのか?いつ死んだにしてもそれは流石に無理がないでしょうか。誰が秘術を取り仕切るんだ。下僕で良いのか。

ところで脳味噌は食べないまでも、普通に食事等をするのでしょうかこの映画のゾンビ達は。仕事したり学校に行ったりもしなくてはならないようだし、あんまりメリットないなあと思ったりして。オバケなら学校も試験も何にもないのにな。

DVDジャケには「愛する妻もゾンビなのか!?」なんて煽りもありました。そこまで書いて良いのかと言う気もしますが、その後に待ち構えるオチこそが肝だから、と言う部分があるのかもしれません。確かに物語として気の利いた結末がある事は好ましい。

でも途中が些か雑な感じ。場面の繋ぎ方がスムーズでなく、気持ち良く見られないのです。
例えば轢き逃げ(逃げるのは轢かれた方だけど)の後が何故か弾を探す場面で、バンパーから組織を採取するのはずっと後。ドッブスの経歴をテレックスで確認直後、自宅へ戻って映写機を取り出す…と言うのも唐突な感じ。
全体的に流れが不自然で、お話に引き込まれませんでした。登場人物達も今一つ。

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個人的に驚いたのはグレン・モーシャワーがアルバイト学生ジミー役で出演していた事。当然だけど若!

60分1話完結ドラマでのエピソードなら相当面白かったかもしれない。しかしこのネタで90分以上と言うのは長いです。個々の場面の展開も緩い。制作年代を考慮しても厳しいと感じました。



原題:DEAD&BURIED 2.5
本編:94分
監督:ゲイリー・A・シャーマン
出演:
ジェームズ・ファレンティノ(ダン・ギリス)
メロディ・アンダーソン(ジャネット・ギリス)
ジャック・アルバートソン(ウィリアム・G・ドッブス)
リサ・ブロント(リサ)
クリストファー・オールポート(ジョージ・ルモイン/フレディ)
グレン・モーシャワー(ジミー)
ロバート・イングランド(ハリー)
デニス・レッドフィールド(ロン)
ナンシー・ロック・ハウザー(リンダ)



  1. 2009/11/21(土) 00:00:00|
  2. さ行

サンゲリア



ニューヨーク。不審なヨットを調べていた警官が何者かに喰い殺される。事件を担当した新聞記者のピーターは、ヨットの持ち主がマツール島に行ったきり、奇怪な手紙を残して行方不明になっている事を知る。ピーターは謎解明のため、ヨットの持ち主の娘アンと共にマツール島へ向かう。マツール島では、死んだ人間が蘇り人を襲うという奇病が蔓延していた。島に渡ったピーターたちの前に、墓石をはねのけて全身が腐り眼球が抜けた眼窩にミミズをのたくらせたゾンビの群れが姿を現した。



あらすじはメーカーサイトより。

ルチオ・フルチ監督によるゾンビ映画。
もしかしたら自分が初めて見たゾンビ映画はこれなのかも。他にもあったかもしれませんが、少なくとも明確に覚えている中ではこれが最古だと言う気がします。ラストが印象深いと言うのが大きな要因かな。

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ブルックリン橋をゾンビが群れを成して歩いて行く、あのラストはインパクトが強かった。水中でのゾンビvs.鮫は覚えていないんだけど、TV放送時にもあったのかな。

筋は大変シンプルです。そしてルチオ・フルチにしては表現や繋ぎ方が比較的分かり易い。(島の船が全滅状態で無線も繋がらない理由等は分からなかったけど…。)

【お話ダイジェスト】
※スタントン島付近で無人のヨットが見付かる。湾岸警備隊の巡視船が確認すると中にはゾンビが居り、警備隊員の1人が噛まれて死亡してしまう。ゾンビはもう1人の警備隊員に撃たれて海へ落ちる。死んだ警備隊員は司法解剖されるが、検死台の上でその指先が僅かに動いている。
※ヨットの持ち主ボウルズの娘アンが警察に呼ばれるが、彼女にも事情は分からない。父は長い間音信不通で、最後に話したのは3ヶ月前だ。友人に会いにアンティレスへ行くと言っていたが、その後連絡が途絶えていた。警察の捜査でも何も分からず、夜になり手掛かりを求めてヨットに忍び込むアン。そこへ記者のピーター・ウェストが姿を見せる。彼は昼間から彼女を尾行していたと言う。パトロール中の警官に見付かりそうになり、互いに協力する事にした2人。セックスするためにヨットへ潜り込んだカップルのフリをして警官をやり過ごす。
※アンが父から受け取った9月15日付の手紙には「娘のアンへ、ここに記す。私の好奇心のせいで奇病にかかってしまった。奇病解明のモルモットになる。この島から出られる事はないだろう。いい父親ではなかったが愛してる。愛を込めて、マトゥールにて」と書かれていた。この手紙を頼りにマトゥール島を目指す事にした2人は、セント・トーマス経由で現地に向かう。
※2ヶ月間の休暇中である米国人ブライアンとスーザンのカップルに、ヨットに同乗させてもらうよう交渉する2人。「マトゥール島は地元の人間が忌み嫌う呪われた島だ」と言いブライアンは難色を示すが、ピーターとアンがヨットの操縦に長けている事・費用を折半する事で同意し4人は出発する。ただしブライアン達は島には上陸しない事が条件だ。
※その頃マトゥール島ではデービッド・メイナード医師が無線機でグアダルーパへ呼び掛けていたが、全く応答がない。傍らの妻パオラは夫が[研究]に没頭するためにわざと無線を壊したのだと思っている。「あなたは異常だわ、早くこの島から出して」と叫ぶ妻。ブードゥが信仰されているこの島に3ヶ月前からゾンビが現れ始めて、メイナードはその研究をしているのだ。
※マトゥールは海図には載っていない小さい島で、探すのは難航するかと思われた。途中でスーザンが「海中で写真を撮影したい」と言いダイビングを始めると、丁度遠方に島が見えた。あれがマトゥールに違いない。一方海中にはサメが現れスーザンが狙われる。更に海底に潜んでいたゾンビが出現。サメとゾンビの戦いの中、スーザンはどうにかヨットへと戻る事が出来た。しかしサメに体当たりをされたヨットはシャフトが壊れており、身動きが出来なくなってしまった。4人は信号弾を上げて救助を待つ事にする。
※マトゥールでは島民が死んでは次々と甦る事に恐怖が広がり、人々がブードゥの儀式に傾倒している。しかしそうした儀式もメイナード医師の研究も成果がなく、ゾンビが溢れ続けていた。甦らせないために、メイナードは死者が出る度に死体の頭を撃ち抜いている。そんな中島から信号弾を確認して、メイナードが4人を迎えに行く。メイナードの車中では、彼がアンの父の話を聞かせる。3年程前に初めて島を訪れた際に出会い、数週間一緒に滞在した。その後病気になると、原因解明のためにも島に残り、研究のために実験台となると申し出た。やがて死の直前に娘への手紙をメイナードに託したのだ。
※診療所を兼ねた教会に辿り着くと、メイナードの友人フリッツが死に瀕していた。メイナードを気遣い「何か手伝える事はないか」と訊くと、「ここは良いから、13km程離れた自宅で妻パオラの様子を確認して欲しい」と言われる。4人がメイナードの車で彼の家に向かうと、パオラは既に犠牲になっており、ゾンビが群がりその体を貪り喰っていた。慌てて逃げ出して診療所に戻る4人。途中で道を彷徨い歩くゾンビを避けようとハンドルを切り、木に衝突してラジエーターが駄目になってしまう。歩くしかないが、ピーターの足も傷付いていた。ピーターとアンは一旦休む事にして、ブライアンとスーザンが先を急ぐ。
※ブライアン達は地面に転がるヘルメットを見付ける。かなりの年代物で400年は経っているようだ。周囲を見ると、そこは古い墓場らしい。スペインの征服者達の墓に違いない。そしてこのヘルメットからして、墓の中から何かが甦ったのだ。ピーターとアンの居る場所の地中からも、干涸びた腕が伸びる。2人の叫び声を聞いて助けに戻るブライアン。3人が再び墓場へ辿り着くと、1人残っていたスーザンがゾンビに首を噛み切られていた。落胆するブライアンを励まし先を急ぐ。漸く診療所に帰り着くが、それまでは離れた村にしか現れていなかったゾンビが周囲を取り囲んでいた。
※扉を塞ぎ火炎瓶を作り、迫り来るゾンビに備える。しかし診療所内で甦ったゾンビも居り、メイナードは友人フリッツだったものに噛まれてしまう。やがて扉を破って入って来るゾンビの群れ。火炎瓶を投げ付け、銃で狙い撃つ。火炎瓶を投げ切るともう後退するしかない。ゾンビを蹴散らしながら進んで行くと、ブライアンの前にスーザンのゾンビが現れた。ブライアンは撃つ事を躊躇い腕を噛まれてしまう。「早く彼女を撃て」とブライアンが叫び、ピーターがゾンビと化したスーザンを撃つ。
※何とかヨットまで逃げた3人。修理をしないままのシャフトではスピードが出ない。それでもサン・クリストベルまで行ければ何とかなる筈だ。しかし程なくしてブライアンが倒れてしまう。「とても寒いんだ。ゾンビになるのは嫌だ…家に帰りたい。スーザン、何処に居るんだ」看病の甲斐も虚しく、息絶えるブライアン。「遺体をアメリカまで運び、原因の究明をするべきだ」と言うピーターにアンは反論する。「危険過ぎるわ、ゾンビになるかもしれない」「起こった事の証明になる、証拠がなければ我々が異常者扱いされるぞ」「気にしないわ、私は死んだも同然よ」
※まだ陸は遠い。ラジオを入れてみると、ニュースが流れてくる。*「ここN.Y.で最初のゾンビが見付かって以来、事態は深刻です。街は大混乱に陥り、国防庁も混乱を止められず、都市から都市へ…ブルックリンも、マンハッタンも、何処も彼処もゾンビが蔓延し、国家危機と表明されました。国家もこの緊急事態に打つべき手段もなく、ゾンビが溢れています。警察の最新発表によれば、ゾンビは群れをなしてセントラル・パークへ向かい、都市部のバリケードを破り、バズーカ砲での攻撃も開始するとの事です」無言で見詰め合うピーターとアン。ヨットの船室では何かがドアを開けようとしている。ブライアンの死体を入れた場所だ。遠く離れたN.Y.では、ブルックリン橋の上を無数のゾンビが群れをなして歩いている。「ここにも侵入した模様です。奴らが侵入してくる…」ラジオからはアナウンサーの絶叫が流れる。ブルックリン橋ではゾンビが歩き続けている。

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エコー&ザ・バニーメンのボーカルとこの映画の主演俳優の名前が紛らわしいなあと思っていた事がありましたが、紛らわしいも何も綴りは完璧に同じなんですよね。どうでも良いけどスーザンのダイビング姿がエロい。

ラスト・ゾンビvs.鮫・眼球串刺しと印象的な場面は色々。でもルチオにしては展開が無難なせいか、何となく物足りない。イヤイヤこれで正解な筈なんだけどね…。



レンタルDVDにて鑑賞 2.6
原題:SANGUELLIA/ZOMBIE/ZOMBIES 2/THE ISLAND OF THE LIVING DEAD/GLI ULTIMI ZOMBI/ZOMBI 2
本編:91分
監督:ルチオ・フルチ
出演:
イアン・マカロック(ピーター・ウェスト)
ティサ・ファロー(アン・ボウルズ)
アル・クライヴァー(ブライアン・ハル)
アウレッタ・ゲイ(スーザン・バレット)
リチャード・ジョンソン(デヴィッド・メナード)
オルガ・カルラトス(パオラ・メナード)



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  1. 2009/11/20(金) 00:00:00|
  2. さ行

血のバレンタインあらすじ



血のバレンタイン

炭鉱内を進む2人の人影。坑道の奥で1人が防毒マスクと作業服を脱ぐと、それは下着だけを身に着けた女性だった。胸元にはハートの刺青がある。もう1人が手にしていたツルハシを傍らの壁に突き立てると、女が相手の男の作業服も脱がそうとする。男はマスクをつけたまま刺青を撫でると、女の体を持ち上げて壁に突き立てたツルハシへと突き刺した。

2月12日木曜日
炭坑が主産業であるバレンタイン・ブラフの町。バレンタインを間近に控え、鉱夫達は盛り上がっていた。この町では20年間バレンタインを祝う事がなかったが、今年は久し振りにダンスパーティが開催されるのだ。町長に頼まれてランドリーを経営するメイベルが市民ホールを飾り付けており、若者達がそれを手伝っている。
1人浮かない顔をしているのが町長の息子TJだ。最近町へ戻って来たのだが、都会に飛び出している間に恋人だったサラは自分の親友アクセルと付き合うようになっていたのだ。しかし未練を断ち切ることが出来ずにいる。

町長がホールの様子を覗いて帰ろうとすると、若者の1人が「会場に置かれていた」とハート形の箱を手渡す。メイベルは覚えがないと言い、警察署長のイタズラでもないらしい。「ダイエットが台無しだ」と言いながらも笑顔を見せる町長。署長に会議へ送ってもらう車中で箱を開けてみると、中身は抉り取られた誰かの心臓だった。添えられたカードには「血塗れのハートが君らに警告する。2月14日のあの事件を思い起こすのだ」と書かれていた。

若者達が集う酒場では、バーテンダーのハッピーが警告している。「不吉な時が近付き、やがて悪しき事が訪れる。命が惜しければ14日を心せよ」
若者達は聞き飽きた様子だが、構わずハッピーは続ける。「20年前、1960年の事だ。町でバレンタインパーティが開かれた。町の伝統的な行事だった。その夜、7人の男が鉱山で残業をしていた。作業を終えた2人は他の5人を待ったが、一刻も早くパーティに出たくて坑内のガス量を調べずに去った。爆発が起き5人の男が地中深く生埋めになった。救出作業が6週間続き、1人の生存者が発見された。発見したのはこの私だ。ハリー・ワーデンは仲間達の肉を食べて生きながらえていた。ハリーは精神病院に1年収容され、翌年のバレンタインデーに退院した。事故を誘発した2人を殺害し、心臓を抉り出し、ハート形のキャンディー箱に入れた。血の滴る箱はパーティ会場に置かれてカードが添えられていた。『バレンタインのパーティを開いてはいけない。私は毎年2月14日に、血塗れのツルハシを手にして町に現れる。鉱山の暗闇に身を潜めて、私の警告に耳を貸さぬ者の命を奪うだろう』…お前らの事だ、土曜のパーティがお前らの命取りになるだろう」
そんな話の傍らで、バーの中でもサラを見詰めるTJ。そんなTJに「今更寄りは戻せないわ」とサラは言う。

町長に届いた心臓は、30歳前後の女性の物だった。
ハリーが収容されたイーストフィールドの精神病院に電話をするが、今日はもう勤務時間外で看護士しか居らず、現在のハリーの状況は分からない。

一方、コインランドリーに1人で居るメイベル。若者の悪戯で汚れてしまったバレンタインの飾り付けを洗っている。
お茶を淹れるために一旦席を外して戻って来ると、卓上には先刻まではなかったハート形の箱が置かれている。喜んでカードを読むと「赤いバラと青いスミレ、1人死に、お前も死ぬ」と書かれている。驚くメイベルに防毒マスクと作業服の影が迫る。そして響くメイベルの叫び声。

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2月13日金曜日
夜が明けて警察署長が再びイーストフィールドへ電話を入れるが、現在は入院していないと言う事しか分からない。20年も前の出来事で記録が残っておらず、退院したのか死亡したのかは不明だ。ハリーの案件は永久保存の書類になる筈だが、正確な資料を探すには時間が掛かるらしい。

その後コインランドリーを訪れる署長。メイベルを探しに来たのだが彼女の姿はなく、奇妙な臭いが漂い壁に貼られたハートが逆さになっている。逆さまのハートは、20年前の殺人でハリーが残した印と同じだった。不審に思った署長が屋内を探ると、乾燥機の1つからメイベルの焼け爛れた死体が見付かった。
現場には町長も駆け付ける。「本署に応援を頼もう」と町長は言うが、「騒ぎが大きくなってパニックになる」と署長は制止する。メイベルの死体も裏口から出し、心臓発作で死んだ事にする。運ばれていくメイベルの死体。その心臓があった位置にはカードが残されていた。「1度あった事は2度ある。3度目はパーティの夜」
町長はパーティの中止を決める。「飾り付けもポスターも外し、1つのハートも残さないようにするんだ」

町を歩くサラとパティ。サラはTJとアクセルの間で困り果てており、「パーティが憂鬱だわ」と言う。パティは「私とホリスで面倒を見るわよ」と笑う。まだパーティが中止になる事は知らないのだ。
その頃、サラを巡って険悪なTJとアクセルは坑内で揉めていた。
終業時間になると、TJは皆より早目に炭鉱を出てサラを連れ出す。2人の思い出の場所へ行き、町を出て便りも寄越さなかった事を詫びるTJ.。「何をやっても失敗続きで、惨めで連絡も出来なかった」と、許しを請いキスする。

TJと別れた後、自分の行動に後悔しながら1人夜道を歩くサラ。誰かに追われているような気配を感じ怯えるが、それはパトロール中の署長だった。

バーではパーティが中止になった事を嘆く若者達が、自分達でパーティを開こうと盛り上がる。しかし会場は何処も閉鎖だ。するとTJが「鉱山はどうだ」と言い出す。娯楽室を使えば良いのだ、何でも揃っている。その意見に皆が賛同する。
その企みを聞いてハッピーは反発。制止を聞かない若者達を驚かせようと、炭鉱の入口で悪戯を仕込む。扉を開けると作業服に防毒マスク、ツルハシを持った人影が動くように念入りに調整する。
その出来栄えにご満悦のハッピー。何度も扉を開け閉めして動きを確かめる。幾度目かに扉を開くと、そこには本物のハリーが立っていた。

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2月14日土曜日
町の中からは殆どのハートが取り除かれており、静かな夜を迎えていた。
そんな中、署長にハート型の箱が届く。警戒して開けてみるが、中身はチョコが並んでいる。添えられたカードにはメイベルの名前があった。生前に用意してくれていたのだろう。
感慨に浸っていると、警察署の入口にハート形の箱が置かれているのが見付かる。カードのメッセージは「パーティを開いたな」だった。「何処のパーティだ?」

若者達は食べ物や酒を持ち込んで、炭坑の娯楽室で盛り上がっていた。
キッチンに足を踏み入れて鍋を覗き込んだデイブの頭を、誰かの腕が押さえ付ける。
サラは、パーティでも揉めているTJとアクセルにウンザリしている。アクセルの態度に愛想を尽かし、キレるサラ。アクセルは怒って外へ出て行く。サラはTJにも「もう止めて、私を放っておいて」と言う。

シャワールームで戯れ合っているジョンとシルビアの頭上では作業着が揺れている。スペースを無駄なく使うために、フックに掛けて引っ張りあげてあるのだ。ロープを引けば作業着が降りて来る仕組みになっていた。シルビアが強請って、キッチンにビールを取りに行くジョン。冷蔵庫を開けるとデイブの死体が入っているが、グレッチェン達と話をしながらビールを取り出したために気付かない。
グレッチェンがウィンナーを茹でていた鍋からは煮えたぎった心臓が出てくる。しかし一見しただけでは正体不明で、いつもふざけてばかりいるハワードの仕業だろうと言う事になる。
1人残されたシルビア。周囲ではシャワーコックが次々と捻られていく。ジョンかと思うが呼び掛けても返事がない。駆け出そうとするが、作業着が行く手を阻むように落ちてくる。怯えて叫ぶシルビア。更に、作業着に混ざって吊されたハッピーの死体も落ちてきた。振り向くとそこには防毒マスクを被った顔があった。
ビールを手に戻ったジョンは、シルビアの変わり果てた姿を発見する。

一方、炭鉱の様子を見に行こうとしていた警察署長の元へ精神病院から連絡が入る。中の様子は分からないまま、炭鉱を目前にしてUターンする事になる。

若者達は坑内のツアーに出掛ける事にする。地下600mの世界だ。サラの気分転換になるだろうと考えて、渋るホリスをパティが説得する。
メンバーはホリス・ハワード・マイク・サラ・パティ・ハリエットの6人。
TJは「危険だから女性は坑内立入禁止だ」と止めるが、ホリスは「トロッコで一回り、少しだけだ」と出掛けて行く。
6人を乗せて走るトロッコ。中はかなり冷える。やがてトロッコが止まり、更にその先の廃坑へ歩いて進む事にする。後で落ち合う事にして、皆とは別れるマイクとハリエット。2人きりで古い機械室でいちゃつき始める。

その頃娯楽室では、シルビアとデイブの死に若者達が漸く気付いていた。
電話線は切られており警察へ連絡は出来ない。町へ戻って警察に知らせるように言い、皆を逃がすTJ。戻って来たアクセルとTJで、二手に分かれてサラ達を助けに向かう。
まだ危険を知らないサラ達には、ライトをツルハシで割りながら人影が近付いていた。

逃げた若者が警察署に辿り着き、署長に「ハリーが現れた」と伝える。炭坑へ向かう署長。町長も呼び、全署員に炭坑へ向かうように指示を出す。

やがてTJがサラ達を見付けるが、マイクとハリエットが見付からない。ハワードにサラとパティを任せて、TJとホリスはそれぞれ2人を探しに行く。鉱夫になって日が浅く、坑内の事に詳しくないハワードは不安がっている。

ホリスが機械室でマイクとハリエットを見付けた時には、2人の体は重なったままドリルで貫かれていた。愕然としていると防毒マスクの男が現れ、頭に釘を打ち込まれる。どうにかパティの元まで戻るが事切れるホリス。ホリスの体を残して行く事を拒絶するパティに平手打ちをするサラ。いつまでもここに居てはいけないのだ。パティはサラにしがみ付いて涙を流す。
そんな中、怖じ気付いたハワードは1人で逃げ出してしまう。彼にワーデンの影が近付いている。

サラとパティの元へ、今度はアクセルがやって来る。
アクセルを先頭に、エレベーターから地上へ出ようとする。途中で近付く足音をハリーかと思い木材で殴打したが、相手はTJだった。

4人になりエレベーターまで辿り着くが、配線盤を壊されていて動かない。シャフト内の梯子を上るしかないがかなりの高さで、弱音を吐くパティ。彼女を後ろからサラが励ましながら上り続ける。先頭はアクセル、後尾はTJだ。しかし途中で、ロープに括り付けられたハワードの死体が頭上から落ちてきた。上にハリーが居るのだろうか。急いで梯子を下りる4人。トロッコまで戻るしかなさそうだ。

近道の途中で地底湖の上を通るが、最後尾にいたアクセルが落下してしまう。3人が覗き込んだ時には既に姿は見えず、ライトの点いた防毒マスクが沈んでいく。助けようにも水深18mの場所で、為す術もない。

2人を先に進ませてTJは別の坑道を確認するが、崩落が起きて姿が見えなくなる。残されたパティとサラが進んで行くと、先を歩いていたパティがツルハシで腹を刺されてしまう。
1人取り残されたサラの元に、怪我をしたTJが戻って来る。漸く2人がトロッコに辿り着くと、背後からハリー・ワーデンの姿が迫る。トロッコの上で揉み合いになるハリーとTJ。

その頃、警察も鉱山に突入していた。

トロッコから降りて、古い坑道へと入り込む3人。TJを刺そうとしたハリーにサラが手を伸ばすと、防毒マスクが外れる。マスクの下の顔はアクセルだった。2人が驚いていると大きな崩落が起きる。急いでその区画から出るTJとサラ。外には署長や大勢の警官、町長が居る。
「犯人はハリー・ワーデンじゃない」とTJが告げると、「知ってるよ」と署長が答える。「ハリーは5年間に死亡していたと、連絡があったんだ」

崩落事故を起こす原因となり、20年前に殺された2人の内の1人はアクセルの父親だった。父親がツルハシで殺される様子を目撃し、ベッドの下に潜り込んだアクセル。バレンタインを祝えば、またあの男がやって来る…。

アクセルだけが崩落に巻き込まれ、瓦礫を除去する作業が進む。やがて積み重なる岩の下から、見慣れた指輪と、動いている左腕が見えた。アクセルは生きている。
それを聞いて、炭坑を出ようとしていたサラがTJの腕を離れて駆け戻る。「放ってはおけないわ」
TJも共に見守っていると、瓦礫の隙間の向こうにアクセルの姿が垣間見えた。彼は左腕を無くしている。この場から逃げるため、挟まっていた腕を強引に引き抜いたのか。こちらには背を向け、炭坑の奥へと向かう。叫ぶような笑うような声がする。「地獄でお前らを待ってるぜ。ハリー、今行くぞ。この町を呪ってやる。俺は戻って来るぞ。…サラ、愛してるよ」
最後には小さく歌が聞こえた。『父さんが死んで、ハリー・ワーデンが戻ってくる…』




アクセルの歌*に続いて、悲しい町の歌がエンドロールと共に流れます。
「サラ、愛してるよ」部分の原語は「Sarah,be my bloody valentine」

「グーッとセクシーなドレスを買ったのよ」と言っていたパティの服がアレだった事に驚いて、時代を感じました。



  1. 2009/11/16(月) 00:00:00|
  2. た行

血のバレンタイン



20年前のバレンタインデーに、とある炭坑町で異常をきたした坑夫による大量虐殺事件が発生する。そして現在。同一犯の犯行と思われる連続殺人事件が、再びバレンタインデーに発生し…



あらすじはメーカーサイトより。

血のバレンタインあらすじ詳細

『ブラッディ・バレンタイン』のリメイク元。
あちらの記事にも書いたようにこのオリジナル版、現在日本で見られるのは残虐描写がカットされたバージョン。それは承知の上で(尚且つリメイク版は好きじゃなかったのに)フラリとこのオリジナル版を見てしまいました。
期待していなかったせいもあってか…個人的にはこの映画、大変楽しかったです。

物語的には、炭鉱での事故と殺人鬼ハリー・ワーデンの誕生と言う流れはリメイク版と共通。(細部はあれこれ違いますが。)
こちらでも終盤には「TJとアクセル、どちらも怪しい」と言う演出になっているけれど、リメイク版程は強調されません。(ハリーの生死について、リメイク版のように中盤で明かされてはいないので。)

オリジナル版の方が良かった点は、まず(単体で見たら普通かもしれないけど)リメイク版に比べると格段に分かり易い。古い映画故のシンプルさもありますが、炭鉱町での暮らし・人物関係の描写や過去の事件についての映像の挿入等が明快です。
バレンタインらしい町の空気なんかもこちらの方がしっくりきます。炭鉱でパーティをしようと言う流れも自然。リメイク版では幾ら何でも不謹慎だろ…と言う展開だったので余計に。(細かい部分では、リメイク版では唐突だった作業服が落ちてくる仕組みなんかもこちらでは丁寧に描写してます。)

血のバレンタイン [DVD]
TJの父はオリジナル版では存命。町長兼炭鉱オーナーです。特別見せ場等はありませんが、警察署長と良いコンビ。Valentine Bluffsの町章は、ハートの形にヘルメット・ツルハシ・スコップがデザインされてます。

犯人の存在についてもオリジナルの方が納得出来ます。*ハリー・ワーデンには彼なりの理由があって、相手を選んで殺してる。新ハリーが生まれた経緯には哀しさも感じられます。
犯人と言えば*ラストが良かったなあ。腕を犠牲にした(と思うんだけどあれ)後姿と、あの病んだ感じの声と言葉が堪らない。
そこへ追い討ちを掛けるオリジナルソング…笑ってしまうじゃないか。可笑し過ぎて震えたw

因みにこんな歌詞。
バレンタインデーの楽しいその日、ひとつの恐ろしい伝説が生まれた/人々の記憶に恐怖はこびり付き、毎年その日が訪れると町は恐怖に戦く/バレンタインの呪いは永遠に生き続け、葬り去られた記憶がやがて甦る/20年の歳月が流れて運命の日が訪れ、秘密を知る人々は暗闇の中に人影を見る/バレンタインの呪いは永遠に生き続け、葬り去られた記憶がやがて甦る/その日が訪れると町は静寂と恐怖に包まれ、伝説を思い起こし人々は震え戦く/バレンタインの呪いは永遠に生き続け、葬り去られた記憶がやがて甦る


叶うものなら完全版もいつか見てみたいです。



レンタルDVDにて鑑賞 3.6
原題:MY BLOODY VALENTINE
本編:91分
監督: ジョージ・ミハルカ
出演:
ポール・ケルマン(TJ)
ロリ・ハリアー(サラ)
ニール・アフレック(アレックス)
シンシア・デイル(パティ)



  1. 2009/11/15(日) 00:00:00|
  2. た行
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